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Tickets 明日へのチケット

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カンヌ国際映画祭の最高賞であるパルムドールの受賞者であるケン・ローチアッバス・キアロスタミエルマンノ・オルミ3人の巨匠監督による合作。
パリ行きの列車の中での数時間をそれぞれの監督が独立したエピソードを同じ舞台背景、重なり合う登場人物を用いた3つのストーリー展開で成り立った作品となっている。


チケット①
初老の大学教授はオーストリアからその列車に乗っていた。本当は飛行機で帰る予定だったが欠航のため急遽仕事先の秘書である女性に列車の手配をしてもらったところだ。出発前の駅ではテロ対策のために人が溢れる中、秘書の女性に見送ってもらうが、一人になったあと列車の中で考えることは彼女のことばかり。頭の中は幸せでいっぱいだったが、ガラス越しに見える違う車両では旧共産主義の国からであろう出稼ぎの人々が座る席もないような状態で列車に乗っていた。その中でも小さな子供を連れている家族が気になり、とある行動に出ることに。

チケット②
翌朝、中年女性と兵役の代わりにその女性の面倒を見ている少年フィリッポがイタリアの田舎町から列車に乗り込んでくる。他の乗客と口論したり、二等席のチケットなのにも関わらず一等席に座り込む中年女性にうんざりしているフィリッポだったが車内で自分のことを知っているという少女2人と出会いつかの間の楽しい時間を過ごしていた。しかし、中年女性にひつこく呼ばれ、彼のイライラは頂点に達してしまう。

チケット③
そんな頃、列車内ではスコットランドからサッカー観戦をするためにやってきた少年3人はやっとの想いで貯めたお金での旅を楽しんでいた。食堂車両で、ベッカムのユニフォームを着ている彼らより少し年下の少年を見つけサンドウィッチをあげることに。ローマで出稼ぎをしている父親に会いに行くというアルバニア出身の少年の家族にもサンドウィッチを分けてあげ、楽しい旅を続ける少年達だったが、一人が切符をなくしたことに気がつく。不審に思った彼らはサンドウィッチをあげた家族の元へ話をすることに。するとチケットを取ったのはその家族たちだったことが判明するが、父親との再会を楽しみにしている家族たち。難民家族の将来を左右する立場となってしまった少年達だが、このままだと逮捕され仕事を失うことになってしまう。時間は一刻と過ぎていきついにローマに到着してしまう...

ひとつの列車内でこんなにも個性溢れる3作品が撮れるなんてやっぱり巨匠と呼ばれる監督たちって素晴らしいなぁと思った。それぞれ孤立したエピソードに見えるけどちょっとずつ時間が重なっていたり、あの人前のエピソードにもいた!ってのを発見するのもおもしろかった。3作品に共通するのは、皆この列車に乗ったことによって今まで持っていなかったほんの少しの「勇気」を発見するということ。その過程をそれぞれの監督の個性たっぷりに表現。

特に私が好きだったのはケン・ローチのエピソード。ケン・ローチファンならこの3つの中でどれが彼の作品かなんてすぐにわかるよねぇってくらい労働階級のスコットランド人を撮るのがうまい!この作品でのエピソードは彼の作品には多い「余韻の残る終わり方」をしていなくて、珍しく見ていて微笑ましいラストだった。やっぱりサッカーなのねって感じ。

日本公開もすぐなので、ヨーロッパ映画の独特感が好きな人にはおすすめ。



Carlo Delle Piane
Valeria Bruni-Tedeschi
Silvana DeSantis
Filippo Trojano
Martin Compston
監督: Ermanno Olmi
    Abbas Kiarostami
Ken Loach

Italian National Syndicate of Film Journalists:助演女優賞ノミネート

イギリス・イタリア・イラン 2005年
ドラマ コメディ
★★★★☆

明日へのチケット@映画生活

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『明日へのチケット』

エルマンノ・オルミ、アッバス・キアロスタミ、ケン・ローチ・・カンヌ映画祭パルムドール(最高賞)受賞者の3人による、奇跡のコラボレーション作品が公開される。舞台はローマ行きの特急列車の中。オムニバスではなく、同じ舞台背景、重なり合う登場人物で、繋がりを持...

明日へのチケット

 イタリア&イギリス コメディ&ドラマ 監督:エルマンノ・オルミ&A・キアロスタミ&K・ローチ 出演:カルロ・デッレ・ピアーネ     ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ     シルヴァーナ・ドゥ・サンティス     マーティン・コムストンオー...

明日へのチケット@シネ・アミューズ

オーストリア・インスブルック発イタリア・ローマ着の列車に乗った老齢の教授が1枚目のチケットを持つ。そのチケットは食堂車のもので、多国籍、他人種が一堂に会していた。ヨーロッパらしさをかもし出す。オーストリアへの出張を済ませ、孫の待つローマに思いを馳せる教授

明日へのチケット

せっかくの3連休のうち、金土を仕事に費やしてしまい、日曜日にやっと休めるようになったのに、なぜかその日曜日に映画を2本立てで見てしまうという、何とも浅はかなことをしてしまいました。で、そのとき見た映画ですが、1本目の「アタゴオルは猫の森」はちょっと思い入..

明日へのチケット/マーティン・コムストン

この映画はケン・ローチ、アッバス・キアロスタミ、エルマンノ・オルミという世界が誇る3人の巨匠によるコラボレート、オムニバス作品というのが大々的に宣伝文句になってるんですが、スミマセン、一人も名前知りません。でもちょっと気になってサクっと検索してみたら、な

『明日へのチケット』

三人の巨匠による、オムニバスではなく、共同制作の一本の長編映画。主人公が代わりながら一本の映画を旅しているみたい。初老の教授の淡くささやかな恋心と変化、自己中心的な未亡人の孤独、サッカー大好きなセルティックサポーターの少年達とアルバニア難民の家族との苦い

明日へのチケット

78年「木靴の樹」のエルマンノ・オルミ、97年「桜桃の味」のアッバス・キアロスタミ、そして今年「麦の穂をゆらす風」のケン・ローチ。全員がカンヌ国際映画祭の最高賞であるパルムド-ルの受賞者たち。オムニバス形式ではなく、バトンリレーのように設定が受け継がれ列車は

『明日へのチケット』

映画『明日へのチケット』を見てきました。

明日へのチケット

カンヌでパルムドールを獲得した三人の監督によるコラボレート。って言われても、受賞作品をどれも観た事が無いのでどんな監督なのか知りません。そんな事よりも、大好きなイタリアの鉄道の旅がベースというところが気になって『明日へのチケット』を観てきました。(ちなみ

『明日へのチケット』

----なにこれ?アッバス・キアロスタミにエルマンノ・オルミに、今年、カンヌでパルムドール受賞のケン・ローチ。とてつもなくスゴい顔ぶれだね。オムニバスなの?「う~ん。独立したエピソードを1本に繋いだわけではないことから、配給元ではオムニバス形式とは呼んでない

明日へのチケット

期待値:90%  「名匠3人による奇跡のコラボレート」作品。 3話ともヨーロッパの特急列車の中でのお

明日へのチケット

複数の監督が参加するオムニバス映画には、一大傑作ってあんまり無いような印象があります。決定的にダメなのも無くて、それなりに面白い映画が多いというか。才能ある監督も参加する際には「オレがオレが」って色が出ない実験的なものにしちゃう傾向があるの...

『明日へのチケット』~そして電車はつづく~

『明日へのチケット』公式サイト監督:ケン・ローチ アッバス・キアロスタミ エルマンノ・オルミ 出演:マーティン・コムストン カルロ・デッレ・ピアーネほか  【あらすじ】(goo映画より)インスブルック駅。一人の老教授がローマ行きの列車に乗り込む。満席...

『明日へのチケット』・試写会

今日は応募したどこかで当選した 『明日へのチケット』の試写会に行ってきた。 《私のお気に入り度:★

『明日へのチケット』

 エルマンノ・オルミ、アッバス・キアロスタミ&ケン・ローチがつづるインスブルックからローマへと向かう列車の中で起こる三者三様の物語。どのストーリーがどの監督か、というのは非常にわかりやすかったというか。

明日へのチケット

それは希望と幸せの乗車券!!カンヌ最高賞パルムドールを全員が受賞!世界が誇る名匠3人による奇跡のコラボレートローマへと向かう列車を舞台に、偶然乗り合わせた人々の、1枚のチケットから始まる感動の物語。 今 それぞれの 人生の旅が始まる。一枚目のチケット~...

明日へのチケット

《明日へのチケット》 2005年 イギリス/イタリア映画 - 原題 - TIC

明日へのチケット

『明日へのチケット』++ あらすじ ++『とある初老の大学教授が、ローマ行きの特急列車に乗り込んだ。食堂車に席を取った教授は、女性秘書に想いを馳せながら彼女へのメールを書く。翌朝、イタリアで

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人生の旅路

コメント&TB失礼します。
オムニバス形式で全部が素晴らしいなんてめずらしいなぁと、
叙情あふれる3編を堪能しました。
ケン・ローチ「SWEET SIXTEEN」の二人が彼らだったとは、
鑑賞後にサイトを見て気づいたのですが、
また別の感動を得ることができました。

現象さんへ

素晴らしい監督3人による素敵なオムニバスでしたよねー。
ケン・ローチはさすが!って感じでした。彼が撮る労働階級の少年達って味があって好きです。
また遊びにきてくださいね。

明けましておめでとう!!Not Subject

遅ればせながら、明けましておめでとうございます!!。
TBさせてもらいます。今年も張り逃げかもしれませんが、何卒ご容赦くださいね。
この映画は、今年2本目の映画です。ケンローチ監督作品観たさに入ったのですが、3人の監督の作品が一枚のチケットに込められたさまざまなエピソード、中々良かったです。
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akky

Author:akky
好きな俳優はジョニー・デップ、ガエル・ガルシア・ベルナル、キリアン・マーフィー。

新作を中心に作品のレビューをしています。日本公開前の作品になることが多いのでこのブログで見てみたい映画を発見できる機会になれればいいな、と思います。


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